ボクシング市場において、商業的に彼ほど成功を収めた選手はいません。
引退状態にある今でさえ、その一挙手一投足が注目され、
最も多くのファンと、最も多くのアンチを有する男。
フロイド・メイウェザー・ジュニア
自らを『The Best Ever』
すなわち史上最強だと言ってはばからない
ボクシング界のレジェンド中のレジェンド。
今回は彼に関して書いていきたいと思います。
ページコンテンツ
- 1 フロイド・メイウェザーのWiki的プロフィール
- 2 メイウェザーの強さと凄さを試合で振り返る
- 2.1 メイウェザー唯一の負け 対セラフィム・トドロフ
- 2.2 メイウェザーデビュー戦 対ロバート・アポダカ
- 2.3 初戴冠 対ヘナロ・エルナンデス
- 2.4 冴えわたる左フック 対ディエゴ・コラレス
- 2.5 2階級制覇 ホセ・ルイス・カスティージョ
- 2.6 これぞメイウェザー 対フィリップ・ヌドゥ
- 2.7 メイウェザー初のPPV 対アルツロ・ガッティ
- 2.8 メイウェザー幻のダウン 対ザブ・ジュダー
- 2.9 4階級制覇をかけた戦い 対カルロス・バルドミール
- 2.10 スーパースター同士の「世紀の一戦」 対オスカー・デ・ラ・ホーヤ
- 2.11 米英の無敗スーパースター対決 対リッキー・ハットン
- 2.12 1度目の引退からの復帰戦 対ファン・マヌエル・マルケス
- 2.13 メイウェザーキャリア最大のピンチ 対シェーン・モズリー
- 2.14 メイウェザーのボクシングレッスン 対サウル・アルバレス
- 2.15 ボクシング界待望の一戦 対マニー・パッキャオ
- 3 メイウェザーは努力で最強に 異常な練習量
- 4 メイウェザーの引退時期は?パッキャオ戦はある?
- 5 メイウェザー まとめ【ボクシング】
フロイド・メイウェザーのWiki的プロフィール
引用:https://www.instagram.com/floydmayweather/
名前:フロイド・メイウェザー・ジュニア
本名:フロイド・ジョイ・メイウェザー・ジュニア
異名:Pretty Boy、The Money(金の亡者)、TBE(The Best Ever)
生年月日:1977年2月24日
年齢:41歳
血液型:不明
出身:アメリカ合衆国ミシガン州グランドラピッド
身長:172cm
体重:65kg前後
階級:スーパーフェザー、ライト、スーパーライト、ウェルター、スーパーウェルター
スタイル:オーソドックス(L字ガード)
所属:メイウェザープロモーションズ
インスタグラム:@FloydMayweather
ツイッター:@FloydMayweather
ブログ:なし
メイウェザーの強さと凄さを試合で振り返る
引用:https://www.instagram.com/floydmayweather/
メイウェザーのボクサーとしてのキャリアは、既に20年以上になります。
そしてその戦績は50戦50勝27KO無敗。
スーパーフェザー級からスーパーウェルター級まで制覇した5階級制覇。
5階級以上を制覇したボクサーは両手で数えられるほどしか存在しません。
- トマス・ハーンズ
- シュガー・レイ・レナード
- オスカー・デ・ラ・ホーヤ(6階級)
- マニー・パッキャオ(6階級)
- ホルヘ・アルセ
- ノニト・ドネア
ボクシングファンであれば、もはや幾多の説明を必要としない選手ばかりです。
しかし、この6人全て敗北を知っています。
メイウェザーは上述の通り、無敗。
長いボクシングの歴史上、無敗のまま5階級を制覇したボクサーなのです。
マイク・タイソン曰く「メイウェザーのボクシングは芝生が育つのを見ているようなものだ」とのこと。
要は、つまらないという事です。
メイウェザーの、所謂ポイント稼ぎのタッチボクシングには批判も多くあります。
しかし、その批判をする人たちには是非スーパーフェザー、ライト、スーパーライト時代のメイウェザーの試合を見ていただきたい。
キャリア後期のメイウェザーは卓越したディフェンステクニックで判定勝ちが多くなりましたが、キャリア初期は黒人特有の手の長さとバネを活かした非常に手数の多い選手でした。
印象的な試合をまとめていきたいと思います。
メイウェザー唯一の負け 対セラフィム・トドロフ
彼の最後の敗北は、アマチュア時代にまで遡らなければなりません。
アマチュア時代は記録上8敗しているメイウェザーですが、最後の敗北は彼が出場したアトランタ五輪。
セミファイナルで当たったブルガリアのセラフィム・トドロフ相手に敗れ、結果銅メダルとなります。
しかしこの試合、どう見てもメイウェザーの勝ちだったらしく、オリンピックにはまれにある疑惑の判定という試合でした。
銅メダルで表彰台に乗るメイウェザーでしたが、その表情には悲壮感のみ。
これがメイウェザー最後の敗戦です。
この経験がメイウェザーを強くしたのかもしれません。
そしてアトランタ五輪の同年、プロデビューを果たします。
ここから、メイウェザーの無敗ロードがスタートします。
メイウェザーデビュー戦 対ロバート・アポダカ
デビュー戦は、スタジアムの駐車場に建てられた特設会場。
客席にも空席が目立ちます。
デビューの相手はロバート・アポダカ。
まだその特徴的なL字ガードは見られませんが、黒人特有のバネと腕の長さをうまく活かし、左ボディで仕留めます。
しかし、この選手がこれから50戦を戦い、その全てで勝利するボクシングのアイコン的存在になるとは、誰も思いもよらなかったでしょう。
ちなみにこの試合のジャッジはケニー・ベイレス。
現在メイウェザー贔屓と言われるくらい彼の試合のジャッジとしてよく呼ばれるレフェリーです。
2018年末の対那須川天心戦もベイレスでしたね。
初戴冠 対ヘナロ・エルナンデス
18戦目世界初挑戦の相手は親日家としても有名だったヘナロ・エルナンデス。
光るのはメイウェザーのボディジャブの速さと、相手のジャブをスウェーのみでよける反射神経。
豹みたいな動きです。
後半打ち疲れをしているような感じですが、8ラウンド終了後エルナンデスがギブアップ。
メイウェザー初の戴冠となりました。
WBCスーパーフェザー級の王者となります。
18戦目の世界初挑戦まで判定勝は4つのみ。
しかも試合間隔がかなり短い。
1996年10月11日にデビューしたメイウェザーですが、18戦目を迎えたのは1998年10月3日です。
2年経たずに18試合は、日本から見ればかなりのハイペース。
日本だと年間2~3試合が普通なのですが、北南米では試合こそ最高の練習であるという認識が強く、試合で強くしていくというスタイルが多いとのこと。
メイウェザーもそういった環境の中で強くなっていったと思われます。
冴えわたる左フック 対ディエゴ・コラレス
WBCスーパーフェザー級王者の6度目の防衛戦。
ディエゴ・コラレスと当たります。
コラレスもこの時無敗の状態で、間違いなく実力者です。
今はマルコス・マイダナなどを指導した名トレーナーであるロベルト・ガルシアをTKOで破り、
IBF世界スーパーフェザー級王者を獲得しています。
試合を見てわかるのは、明らかに違う2人の身長差。
そしてもう一つ明らかに分かるのは、
メイウェザーの前後左右へのスピードがコラレスとは格が違う事。
身長差からくるコラレスの強打を警戒してか、コンビネーションはそこまでありませんが、ジャブ、右ストレート、そして左フック全てが強烈にコラレスに打ち込まれていきます。
7ラウンド、非常に細かい右のフェイントからの左フックでのダウンは芸術的。
当時のスロー映像ではスローに見えないくらい速い左フックです。
試合は10ラウンド、コラレス陣営のギブアップで終了します。
メイウェザーに軽くプッシュするだけでこけてしまうコラレスでしたので、完全に集中力も切れていた状態でしょう。
最後は右のダブルで決めました。
コラレス自身はタオル投入にお怒りの状態でしたが、あのまま続けてもダメージを溜めるだけですね。
この対コラレス戦を、メイウェザーのベストバウトに挙げる人も多いです。
それだけキレッキレの動きを見せてくれます。
Youtubeにもアップロードされているので、是非ご覧ください。
2階級制覇 ホセ・ルイス・カスティージョ
カスティージョとは、ダイレクトリマッチも含め2戦を戦っています。
なぜかと言うと、1戦目の判定に対し多くのボクシングファン、専門家より疑問の声が上がったためです。
確かに、終始押され気味でいいところが少ない試合です。
2戦目はかなりの差を見せつけて勝つことが出来たのでよかったですが、メイウェザーのキャリアの中で唯一メイウェザーが負けていてもおかしくなかった試合です。
これぞメイウェザー 対フィリップ・ヌドゥ
この試合もメイウェザーベストバウトに挙げる人の多い試合。
5ラウンドに見せてくれたロープ際でのL字ガードと、
頭の捻りでヌドゥの攻撃を全ていなすパフォーマンス。
且つ、6、7ラウンドは打って変わって暴力的なオフェンスを見せてくれます。
メイウェザー初のPPV 対アルツロ・ガッティ
この試合はメイウェザー初のPPV。
自身への注目を集めるため、
これまで以上に過激なトラッシュトークを繰り返します。
入場からド派手!屈強な男にかつがれた神輿に乗って登場。
戦前ガッティの事を
「殴られすぎてジャップのような顔になっている」
と言ったのは結構有名な話。
その後さすがに人種差別的発言はまずいと思ったのか、
「ウィニング製品はよく使っている」
というフォローも忘れませんでした。
ミッキー・ウォードとの3度にわたる激闘で爆発的な人気を誇り、その激しい打ち合いを好むスタイルから「サンダー」の異名を持っていたガッティですが、こちらもディエゴ・コラレスよろしく全く何もさせてもらえない始末でした。
やはりスピードの次元が違う。
ガッティへのパンチに対する反射速度もそうですが、
ガッティの身体の空いた箇所を漏れなく狙う攻撃的な反射という意味でも、
メイウェザーの天才ぶりを見せつける試合となりましたね。
メイウェザーはこれで3階級制覇です。
メイウェザー幻のダウン 対ザブ・ジュダー
メイウェザーがサウスポーを苦手とするという声が時折聞かれますが、
多くはこの試合に端を発します。
メイウェザーがサウスポーを苦手とするという声を聞いてからだと、
デビュー2戦目となったレジー・サンダース戦も、確かにそう見えてきます。
サウスポー相手に判定までいきました。
対ジュダー戦はIBF世界ウェルター級タイトルマッチとして組まれた1戦。
序盤、メイウェザーがジュダーのスピードに対応できていないというか、
明らかにペースを乱されているというのが衝撃的でした。
2ラウンドにカウンターでメイウェザーが大きくよろけて、
キャンバスに右グラブをタッチする幻のノックダウンを喫した場面や(裁定はノーダウン)、
4回開始早々にジュダー選手の左ストレートで、
ガードの間を破られて顔面を大きく跳ね上げられた場面など、
メイウェザーがスピードで遅れをとり、ペースを奪えない衝撃的な場面の連続です。
しかし、5ラウンド目からはメイウェザーのペース。
徐々にディフェンスとオフェンスの反射能力にジュダーが付いていけなくなります。
それにイラついてか、ラビットパンチとローブロー。
マルコス・マイダナも真っ青の反則をジュダーがしてしまい、
両陣営入り乱れる乱闘状態に。
試合は最後まで行われましたが、終わってみれば最大10点差のつく大差判定勝でした。
4階級制覇をかけた戦い 対カルロス・バルドミール
メイウェザーと同様、ザブ・ジュダー、アルツロ・ガッティを撃破し、
当時8年間無敗ロードをいくカルロス・バルドミール相手に、
メイウェザーはWBCウェルター級王者をかけて戦います。
結果はまさに、完封劇でした。
120-108のフルマークが2人つく圧勝。
あらためてその実力を誇示したかたちとなりました。
そして試合後には、次の試合を最後に『引退する』というプランを打ち明けます。
次戦は、世界屈指の人気選手、オスカー・デ・ラ・ホーヤと戦う事となります。
スーパースター同士の「世紀の一戦」 対オスカー・デ・ラ・ホーヤ
引用:https://www.instagram.com/oscardelahoya/
この試合前、メイウェザーの叔父ロジャー・メイウェザーは、
「デラホーヤの有利な点は身体がでかいことだけ。パンチ力はあるが、それだけでは勝てない」
と述べましたが、まさにそのような結果となりました。
それでも判定は2-1と割れており、
メイウェザーが唯一判定でユナニマスディシジョンで勝てなかった試合です。
試合を見ると、デラホーヤがポイントを取れたのは、
2ラウンド以降結構な回数でジャブがメイウェザーの顔面を突いていたことですね。
ロープ際の連打で観客が盛り上がっていましたが、
あれを積極性と取るか、闇雲な連打ととるかではジャッジによって分かれます。
後者であれば、有効打はほぼなかったので、
メイウェザーの優れたディフェンス能力によりメイウェザーのポイントとなります。
デラホーヤはオリンピックでも金メダルで、プロでも6階級制覇王者。
もちろんとんでもなく凄い記録なのですが、見た目センスのない動きなんですよね。
メイウェザーと比べると凄く下手に見えてしまいます。
判定が割れかなり不満そうな表情のメイウェザーでしたが、
これで史上初めて無敗のまま5階級を制覇したことになります。
ちなみに、この試合はWBCスーパーウェルター級のタイトルマッチとして行われましたが、
メイウェザーがスーパーウェルターの契約体重で戦ったのが、この試合とミゲル・コット戦のみでした。
米英の無敗スーパースター対決 対リッキー・ハットン
引用:https://twitter.com/hitmanhatton
ハットンはこの試合の後、
「メイウェザーには何回やっても勝てる気がしない」
と言い残しています。
10ラウンドの芸術的な、体を左に入れ替えつつの左フックはメイウェザーのキャリアの中でもベストノックアウトの一つ。
それに立ち上がったハットンでしたが、追撃のダウンで試合終了となりました。
1度目の引退からの復帰戦 対ファン・マヌエル・マルケス
この試合はわたくし個人的にメイウェザーのベストバウトです。
すべての動きがとにかく速い。
2ラウンドハーフタイムでの飛び込みの左フック、
上体が伸びたような若干見栄えの悪いフックですが、
これでマルケスからダウンを奪います。
ハットン戦の後に引退を表明し、復帰戦となったこの1戦ですが、
メイウェザーのスピードと反射能力は健在でした。
というか、ディフェンスに関してはより向上しているような感じもします。
4ラウンド目を見るだけでも、メイウェザーのとんでもない目の良さと反射スピードが楽しめます。
そして6ラウンド開始30秒に注目です。
マルケスの左ジャブを鼻先寸前でかわすスウェイバックの後、
カウンターの右、そしてマルケスの右の追撃をダッキングで左へ移動。
この一連の流れはメイウェザーの代名詞ですが、
ここまで綺麗にきまっているのは中々ありません。
一度引退して試合間隔が空き、少しは衰えているのかなと思いきや完全にその逆でした。
結果は118-109が2人、120-107が1人の大差判定勝ち。
マルケスはこの試合の後、
「パッキャオでもメイウェザーのディフェンスを崩すのは難しい」と述べています。
メイウェザーキャリア最大のピンチ 対シェーン・モズリー
おそらくメイウェザーのキャリア中、
最も危険だったのは間違いなくその第2ラウンドでしょう。
ストレートと右フックをくらい、膝からガクンと落ち、あわやダウンかTKOになるんじゃないかというくらいまで追い詰められました。
しかし、そこからが凄かった。
3ラウンドからは何もなかったかのように主導権を握り、
結果的には3-0の判定勝ち。
これにはおそらくメイウェザーの首の強さ、
そして足腰の強靭さと膝の柔らかさが関係しているのだと思います。
メイウェザーのボクシングレッスン 対サウル・アルバレス
引用:https://www.instagram.com/canelo/
2019年現在、
最もPPVを稼ぐ選手はサウル・アルバレスで間違いありません。
フロイド・メイウェザー対サウル・アルバレスが行われたのは2013年9月14日。
アルバレスは既にWBA/WBCスーパーウェルター級スーパー王者、
リングマガジン世界スーパーウェルター級王者として君臨しており、
152ポンドのキャッチウェイトで行われました。
新進気鋭の若い23歳のアルバレスであれば、
既に当時36歳であったメイウェザーを倒せるという期待のもと「THE ONE」と謳われましたが、
結果は上述の通りまさに「ボクシングレッスン」でした。
序盤から相変わらずのスピードとディフェンス能力を見せると、
アルバレスは空回り。
ゴロフキンとの第一戦のリングインタビューでは、
引き分けという結果を認めない強気な姿勢を見せたアルバレスですが、
この試合に関してはあっさりと負けを認めています。
アルバレスでここまで手が出ないとなると、
もうメイウェザーは止められないという空気感がボクシング界に漂うようになり、
アメリカのメディアを見てもそういった文言が目立ちました。
ボクシング界待望の一戦 対マニー・パッキャオ
引用:youtube.com
人によっては約6年間、
メイウェザーがマルケスと戦ったころからこの試合の実現を待った人もいますが、
実現したのは2015年。
お互いが決して全盛期の動きは出来ていなかったと思います。
しかし、6年間の熟成の時を得て、ここまで経済効果のあるスポーツイベントを作り上げることが出来たのも事実。
試合内容と言うよりも、
『この2人が同じリングで対峙しているという事自体が、一大事』だったのです。
金の亡者「The Money」として敵役のメイウェザーと、
貧困層から成りあがった正義の味方マニー・パッキャオ、
そういう勧善懲悪の図式に、世界中のボクシングファンが魅了されました。
★【パッキャオ】については、別の記事でより細かくまとめています。
試合中で光ったのは、メイウェザーの右のカウンター。
丁度先日のパッキャオ対ブローナー戦で、ブローナーが繰り返し見せた右のカウンターです。
あれをメイウェザーはより的確に、よりタイミングよく決めていました。
パッキャオの方が攻めていたという声が多い試合でしたが、
実際カウントされたパンチ数を見てみると、
パンチ総数もヒット数もメイウェザーの方が多かったのです。
メイウェザーは常に下がり「後の先」を取るので、そこの印象に観衆は惑わされてしまうのですね。
メイウェザーは努力で最強に 異常な練習量
引用:https://www.instagram.com/floydmayweather/
以上、メイウェザーの50戦50勝27KOの中で、
印象的なものを挙げさせていただきましたが、
これほどのパフォーマンスが出来るのは、
やはり確固たる練習量があってのことです。
メイウェザーの自身の練習に対する姿勢を表す言葉として
「俺はハードに練習している、他の奴が休んでいる間、俺は練習している。他の奴らが寝ている間、俺は練習している。もちろん他の奴が練習している時、俺は練習している。」
つまり24時間練習しているということです。
確かに、メイウェザーのドキュメンタリーを見ても、
夜中2時3時に急に練習を始めたりしているので、
24時間は無理にしても、練習量的には他の選手のそれを圧倒するものでしょう。
メイウェザーの練習動画は、Youtubeでも多く上がっています。
ロープスキッピング、パッドワークは本当にお金が取れるほど。
そして驚愕のスタミナです。
ボクシングの練習は通常、試合を想定し1ラウンド3分・休憩1分で進んでいきます。
多くのプロボクサーもそれにのっとって練習しています。
メイウェザーはそうではなく、私が見た限りでは少なくとも25分間ぶっ通しなのです!
叔父のロジャーを相手にしたミット打ちと、
盟友であるネイト・ジョーンズ相手のボディ打ちを繰り返し、
それが終われば休む間もなくヘビーバッグを打つ。
ラウンドは関係なく練習をしています。
その証拠に、過去50戦を見ても、メイウェザーがバテるというシーンは一つもありません。
なんとスパーリングでもラウンド関係なし。
現役時代には週3のペースでスパーリングを行うようですが、
合計時間は15ラウンド以上で、インターバルは相手が変わる時のわずかな時間のみ。
なるべく自分より大きいサイズの相手を選ぶようで、
相手が突進してきた際のいなし方をトレーニングするためとの事。
また、メイウェザーはこのスパーリングを一切公開しませんでした。
ラストファイトになったアンドレ・ベルト戦前のスパーは、
もう戦う事もないとされたのでメディアに見せられましたが、
それ以前はメイウェザーがスパーリングを始めようとすると、
取り巻きがメディア・ファンに対してジム外へ出るよう指示を出します。
ジム内に入れる人間も、カメラ等の撮影機材の取り出しは固くNGとされたようです。
インターバルほぼ無しのスパーで、
相手側も対メイウェザーであれば気合も入りますよね。
スパー後のメイウェザーの白Tシャツが鮮血で染まっているのを見たことがあります。
かなりの量でした。それだけ激しいという事です。
毎日20km走っているというのも有名な話。
L字ガードなどの目立つテクニックもいいですが、
本当に見習うべきはボクシングに対するこのような真摯な姿勢だと思います。
「Hard Work And Dedication!」(熱心な猛練習!!)
メイウェザーのチームがよく練習中も口にする言葉ですが、
まさにそれを体現するメイウェザー。
50戦50勝を成し遂げるのは伊達じゃありません。
メイウェザーの引退時期は?パッキャオ戦はある?
引用:https://www.instagram.com/floydmayweather/
ボクサーの引退宣言ほど信用ならないものはありません。
メイウェザーは、リッキー・ハットン戦の後、1度引退をしています。
そして、ファン・マヌエル・マルケス戦で復帰、対アンドレ・ベルト戦で2度目の引退宣言をします。
次のコナー・マクレガー戦で再度復帰。
マクレガーはボクシングライセンスを取得しての試合だったので、公式な試合として捉えます。
メイウェザー本人は、現在リタイア状態であると明言しています。
しかし、ごくまれにカムバックを匂わせます。
そこら辺も、注目を集める施策なのか、非常にうまいですね。
2018年メイウェザーが来日し、
「ULTRA JAPAN」の会場へ来たときパッキャオと鉢合わせ、
メイウェザーの方から試合をすることをしきりにアピールしていました。
しかし、年末の日本メディアによるインタビューでは明確に
「パッキャオと試合はしない」と明言。
メイウェザーはもう試合はしないのか、
それともするのか、ボクシング界の注目事項の一つです。
ウェルター界隈にいるほとんどの選手が、メイウェザーとの対戦を望んでいると思います。
自身に入ってくる報酬もかなりのものになりますからね。
しかし、その中で最有力はマニー・パッキャオ。
おそらく、パッキャオの方がメイウェザーとの試合をやりたがっているはずです。
パッキャオは現在数十億円に渡る未納税金があると言われています。
その金銭問題の解決のため、ビッグファイトが必要なのです。
それがMayPac2。
★【メイウェザーとパッキャオの再戦】については、別の記事でより細かくまとめています。
初戦程ではないでしょうが、とてつもない経済効果を生み出すことは間違いないでしょう。
ブローナー戦の後のリングインタビューでも、
メイウェザーと対戦の意志があることは明言していますし、
メイウェザー自身パッキャオの試合前控室を激励に訪れています。
ファンとしては、期待してしまいます。
メイウェザーの完全引退はいつになるのか。
本人は引退したくとも、彼がもたらす経済効果があまりに莫大なため、
ボクシング界がそうさせてくれなさそうです。
それだけ、フロイド・メイウェザー・ジュニアという選手の持つ価値は膨大であるということです。
メイウェザー まとめ【ボクシング】
メイウェザーがいかに凄まじいボクサーなのか。
なぜこれほどまでに注目を集める存在なのかがわかったかと思います。
とにかく嫌われるスタイルを貫き、
それをお金に変えていく姿を見ていると、
ボクシングの天才である前に、
金儲けの天才であることがわかります。
知れば知るほど動向が気になる超魅力的なボクサー。
それがメイウェザーです。
引退した後も死ぬまで話題に尽きないのでしょうね・・・